2011年11月10日木曜日

ストライカーのつくり方

「ストライカーのつくり方」(藤阪ガルシア千鶴著、講談社)を読みました。
アルゼンチンサッカーにスポットを当てて、サッカーの魅力を掘り下げた快作。


内容はAmazonから引用。
メッシ、テベス、イグアイン、アグエロ、ミリート……一流たちの原点をさぐる。
メッシが変身した瞬間とは? テベスが備える「理想の選手の条件」とは?
イグアインの少年時代のシュート練習とは? 
現地在住22年の日本人ジャーナリストが、「育成の父」から「未来の逸材」まで、
アルゼンチンサッカーの指導現場を徹底取材し、名ストライカー輩出の秘密に迫る。


アルゼンチンという国が有能なフォワードを量産する理由が少しだけわかった気がしました。


どうやってメンタルを鍛えているか。
もう競争に勝ち抜いて、表舞台に出てくるまでの経験が日本とは全然違う。


著者は現地在住の日本人女性。
ちょっと偏見かもしれませんが、女性でここまでサッカーを語る人に僕は出会ったことがありませんでした。
何だか非常に嬉しくなりました。
サッカーは男だけのスポーツではなかったのだ、ポジションについて語り合える女性が世の中にいることが分かったのは大いなる発見でした。


この本では、メッシが冒頭に取り上げられています。
天才的なFWが誕生するのは、その地域の特色が生み出す偶然のように感じました。
ウイスキーが、アメリカとスコットランドと、イギリスとで味が変わっていくようなイメージ。
その土地の特色と、欠点を補おうとするアイデアがうまくマッチング
した時に、奇跡的な存在の誕生が起こるのだと感じました。


サッカーの理解がさらに深まるいい本。
サッカー雑誌とはまた一味違った、新たな気づきを与えてくれるきっかけになります。


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