2011年9月27日火曜日

哲学する赤ちゃん

「哲学する赤ちゃん」(アリソン・ゴプニック著、青木 玲訳 亜紀書房)を読みました。


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赤ちゃんの能力というものが昔から気になっています。
とてつもない潜在能力を持っているのではないかと思います。


実際に子供を育ててみるのがいいのだけど、そう簡単に試せるものではない。
だからと言って、育児書を読んでもちょっと気持ち悪い。
そんな時に、いい本に出会いました。


本書では、赤ちゃん(3歳未満と定義)が、実はすごい能力をもっていることの例がいくつも紹介されています。
15ヶ月の赤ちゃんは、もうすでに過去、未来、現在を筋立てて理論を形成して、物語ることができるということ。


僕は赤ちゃんの行動を、子どもだからといってバカにしていません。
親の立場だったら、「も~、ダイスケちゃん。言うこと聞いてちょうだい!」ということになるのだろうけれども。
大人から見るとバカバカしく見えても、一つひとつの行動には、何かしらの理由が隠されているのです。
見逃せないと思います。


本書には、子どもはこうだからといった、大人の偏見を変えさせるような例がたくさん出てきます。
凝り固まって行く自分の発想や価値観が、またこの本のおかげでニュートラルになった気がします。


作家の例が取り上げられています。
大人の分別を持ちながら、赤ちゃんのようなイマジネーションと柔軟性を持ち続けること。
その気持ちを、恥ずかしがることなく、改めて自分に言い聞かせるいい機会になりました。