2010年12月7日火曜日

事故

だいぶまえの日曜日。
友達と飲む予定だった。
店に顔を出してみたらまだ開いていなかったので、開店までの時間つぶしに友達と神社に行った。


時間をつぶして店に向かっていたとき。夕方の6時半。あたりが薄暗くなってきた頃。
路上に、自転車ごと倒れているおじさんがいた。
周りにはちらほらと人がいる。暗くて状況がよくわからない。
これはただならぬ事態かもしれないと直感で思った。


とっさに体が動いた。
「救急車は呼びましたか?」
周りの人に確認を急ぐ。


「ひいた人は?」
一人の男性が手を上げた。
逃げていなくてよかった。
すこしばかり動揺していた。


ひかれて倒れていた男性は意識があったが、こちらの問いかけには返答しない。
目立った外傷はないが、救急車到着までに何かしたい。
頭を打っていないか確認したかったが、とにかく返事ができないみたいだ。


自転車は後輪が大きく曲がっていた。
しばらくして警官が2名到着したので、現場を任せて僕は退散した。



一つだけどうしても気になることがあった。
それは、ひかれた男性が酔っていたこと。



飲酒運転の自転車がひかれた場合でも、車が悪いということになるのだろうか。
ひかれた男性も災難だ。
ひいた男性も、好んでひいたわけではないだろう。
お互いに落ち度があるような気がした。
そういった場合の事実への判断は、難しいのだろうなあと思った。