2010年12月21日火曜日

栃木の姉弟

友達と飲んだ。
大学時代に世話になった女性の、弟さん。
カメラマンをやっている。
いつの間にか、二人の息子の親父になっていた。


お姉ちゃんのほうはチェコでガラス細工をやっている。
自由奔放な子だった。
絵がとてもうまかった。
ピアノもうまかった。


数年前の大晦日。
お姉ちゃんから誘われ、栃木のその姉弟のご実家で年を越すことになった。
昔ブログに書いたっけな。


お父さんは酒屋の6代目。
ものすごい職人気質で、怖かった。
「おい、早稲田。飲め、飲め」
よく分らない初対面の俺を家に招き入れ、無言で酒を注いでくれるお父さん。


本当は酒屋を継ぐのが嫌だったらしい。
東京に出て、大きな酒屋で修行をしたこともあったらしいが、このままでいいのかと疑問を持ったこともあったという。
だから、娘と息子には、自分の好きなことをやれと言い聞かせていた。
姉はチェコに自分の夢をもとめて飛び立った。
弟は家族を築きながら、映像への夢を追いかけている。
すばらしい姉弟に育っている。


弟は僕を心のそこから心配してくれた。
「何かあったらいつでも連絡してくれよ」
この言葉をかけてくれる東京人はなかなかいない。


また今年の大晦日も、栃木に招待してくれるとのこと。
僕は暖かな家庭を求めているのかもしれない。
自分で作るのが一番なのだけれど、そんな余裕がない。
今年の年末も、栃木で迎えようかと思っている。